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褥瘡発生率等

当院は、毎月、NST・褥瘡防止対策委員会を開催し、褥瘡防止に努めています。

褥瘡新規発生率
令和2年度 令和3年度 令和4年度
褥瘡新規発生率 (精神科を除く) 0.035 0.04 0.06
褥瘡新規発生率 (精神科のみ) 0.075 0.05 0.04

用語の定義

褥瘡の深さの判定基準には日本褥瘡学会DESIGN-R(2008年改訂版褥瘡経過評価表)を用いる
褥瘡発生率算出方法:一般社団法人日本病院会QIプロジェクト

  • 分子:調査期間における分母対象患者のうち、d2以上の褥瘡の院内新規発生患者数
    • 包含)院内で新規発生の褥瘡(入院時刻より24時間経過後の褥瘡の発見または記録)
      • 深さd2以上の褥瘡、深さ判定不能な褥瘡(DU)、深部組織損傷疑い
    • 除外:医療関連圧機器圧迫創傷(MDRPU)
  • 分母:入院延べ患者数

コメント

令和4年度においては、仙骨部及び尾骨部褥瘡が30件と最も多く、発生要因としては、浮腫や低栄養、失禁に伴う皮膚浸軟などの組織耐久性低下及び、全身状態に伴う効果的な除圧不可な状況からの局所的圧迫の影響がありました。医療関連機器圧迫創傷の発生件数が17件→26件で大幅に増加しました。創傷発生に関連した医療関連機器は、経鼻酸素カニューラによる発生が最も多く5件、次いで深部静脈血栓症予防用弾性ストッキングが4件でした。経鼻酸素カニューラの使用は、COVID-19罹患に伴う呼吸状態悪化患者に対して使用した場合に多く発生しました。d1を含む褥瘡発生件数は、65件→86件と増加。d1報告は20件(昨年比-2件)、d2は41件(昨年比+3件)でほぼ横ばい、D3以上の褥瘡発生は9件(昨年比+5件)でやや増加傾向です。精神科では、d2以上の褥瘡発生が2件(昨年比±0件)で発生率に変化はありませんでした。来年度においては、オムスマイスター取得推進とともに、医療関連機器圧迫創傷の発生予防強化に取り組んでいく予定です。

DESIGN-R評価においてDは深さを意味しd1は持続する発赤、d2は真皮までの損傷を意味する。