令和8年4月1日、徳島県立中央病院長を拝命いたしました井﨑博文です。
私は19歳でこの徳島の地で医師を志して以来40年間、医師として徳島県に育てていただきました。その恩返しをすべく、当院のさらなる飛躍に全力を尽くす所存です。
当院はこれまで、救急・災害医療の拠点となる「ER棟(南館)」の整備を進めて参りました。そして本年3月末、長らく進めておりました本館棟の改修工事がすべて完了いたしました。ハード・ソフト両面が整った今、当院は徳島、そして日本をリードする「高度急性期医療の新たなステージ」へと移行します。新体制において、私が掲げる三つの柱をお伝えいたします。
1. 高度急性期医療の追求と「質」のナンバーワンへ
今回の改修により、重篤患者の手術を救急エリア内で迅速に行う「救急手術室」や重症感染症患者の受け入れが可能な感染対応処置室を新設する救急外来(ER)の機能拡張に加え、重症患者様へ手厚い治療を行う「GHCU(総合ハイケアユニット)」を新設しました。 今回私たちが果たした「DPC特定病院」への復帰は通過点です。現在、当院は機能評価係数II(如何に効率良く、質の高い医療を提供しているか)で全国10位です。私たちは今後日本一の評価を受ける病院を目指します。それは単なる数字ではなく、一人ひとりの患者様に「徳島で最善の医療を受けた」という確信を持っていただくための挑戦です。
2. 「スマートホスピタル」による医療DXの断行
私たちは、施設を新しくしただけで満足はいたしません。富士通の医師・看護サマリー作成支援システムや汎用性AIを導入し、「スマートホスピタル化」を強力に推進します。 このDX(デジタルトランスフォーメーション)の真の目的は、事務作業を効率化することで、医師や看護師が「記録に向き合う時間」を減らし、「患者様の目を見て向き合う時間」を最大化することにあります。最新技術による「安全性」と人の手による「温もり」。この両立こそが、私たちの目指す次世代の医療スタイルです。
3. 「命を繋ぐ要」として、徳島の未来を守る
令和6年能登半島地震、そして予測される南海トラフ巨大地震。私たちは徳島県の基幹災害拠点病院として、いかなる有事においても県民の皆様の命を繋ぎ止める「命を繋ぐ要」であり続けます。 第8次医療計画に掲げられた「5疾病・6事業」への対応を深化させるとともに、地域の医療機関との緊密な連携を強化します。
おわりに
当院の基本理念は「県民に親しまれ、信頼される病院」です。 新しくなった施設、高度な医療機器、そして何より専門性と情熱を持った多職種による「ONE TEAM」の力。
新体制となりました徳島県立中央病院に、どうぞご期待ください。
徳島県立中央病院長 井﨑博文