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院長挨拶

院長挨拶

 令和3年10月から進めておりました「ER棟(南館)」の新築工事が令和5年3月末に竣工し、5月29日に運用を開始いたしました。この事業は、救命救急をはじめとする医療提供体制の充実強化を図るものであり、多くの関係者の皆様のご理解とご協力を賜りまして診療体制を維持しながら完成する事が出来ましたことに、心から感謝申し上げます。

 「ER棟(南館)」の1階は、主に一次救急を担う救急外来や小児救急に対応する施設として、24時間365日救急患者の受入体制を確保すると共に、初期治療が必要な患者のオーバーナイト診療、経過観察が可能な救急病棟を整備しております。また、COVID-19に対する重点医療機関として診療してきた経験を活かしまして、今後の未知のウイルスによるパンデミックへの対応も想定し、陰圧機能を備える感染症外来を充実させ、ドライブスルーでも対応可能なPCR検査室を備えております。

 2階は、本館の内視鏡センターを移設し、救急外来を受診された消化管出血症例の緊急止血術等に対応すると共に、がん診療の拠点病院としてがん患者の検査・治療体制を強化するため十分なリカバリースペースを確保し、X線TV室を拡充しております。

 3階は、「5G回線」を活用した常設の遠隔診察室や会議室を整備しており、遠隔医療の拠点として地域医療を支援して参ります。これは、専門医の現地派遣支援を補い地域医療水準を保つのみならず、専門医の移動負担軽減が期待され、医師の働き方改革の観点からも果たす役割が大きいと考えられます。さらに南海トラフ地震をはじめとした大規模災害発生時には、県内唯一の基幹災害拠点病院として、災害対策本部及びDMAT活動拠点本部に切り替えて災害医療の拠点としての役割を担います。

 4階は、当面、陰圧設備を備えた高度治療室HCU病床として運用し、その後、医療従事者を育ててゆく教育拠点として人材育成機能を強化するとともに、新興感染症等の感染拡大時には、重症感染症患者に対応できるHCUとしてリバーシブルに活用して参ります。

 この度、新たに完成しました「ER棟(南館)」と本館は、2階から5階まで渡り廊下で連結され、緊密に連携いたします。県民の皆様に必要な医療を提供できる機能を拡充・強化し、当院の基本理念であります「県民に親しまれ、信頼される病院」として、その役割を果たすことが出来ますよう、職員一同全力で取り組んで参ります。

令和5年6月 病院長 葉久 貴司

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