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褥瘡発生率等

当院は、毎月、NST・褥瘡防止対策委員会を開催し、褥瘡防止に努めています。

褥瘡新規発生率
令和3年度 令和4年度 令和5年度
褥瘡新規発生率 (精神科を除く) 0.04 0.07 0.06
褥瘡新規発生率 (精神科のみ) 0.05 0.04 0.07

用語の定義

褥瘡の深さの判定基準には日本褥瘡学会DESIGN-R(2008年改訂版褥瘡経過評価表)を用いる
褥瘡発生率算出方法:一般社団法人日本病院会QIプロジェクト

  • 分子:調査期間における分母対象患者のうち、d2以上の褥瘡の院内新規発生患者数
    • 包含)院内で新規発生の褥瘡(入院時刻より24時間経過後の褥瘡の発見または記録)
      • 深さd2以上の褥瘡、深さ判定不能な褥瘡(DU)、深部組織損傷疑い
    • 除外:医療関連圧機器圧迫創傷(MDRPU)
  • 分母:入院延べ患者数

コメント

 令和5年度の褥瘡発生件数(発赤を含む)は76件で、昨年度よりも6件減少しましたが、d1報告は11件(昨年比ー11件)、d2は56件(前年比+5件)でd1からの発生報告が減少し、d2からの発生報告が増加しています。D3以上の深い褥瘡発生は5件(昨年比ー5件)で減少し、心筋梗塞等の循環・呼吸状態の悪化により効果的な体位変換が実施できない等の理由から、DTlの発生が5件ありましたが、深い褥瘡へ移行することなく、d2までの浅い褥瘡にとどまりました。褥瘡転帰は死亡退院によるものが17件(前年比+7件)で増加しました。

 発生部位は、昨年同様に仙骨部及び尾骨部での褥瘡発生が30件と最も多く、加齢や低栄養に伴う皮膚組織耐久性低下、痩せによる病的骨突出、筋力低下に伴う局所的な圧迫による影響がありました。医療関連機器圧迫損傷の発生件数が26件→22件で昨年とほぼ同数の発生状況でした。

 令和6年度は、オムツマイスター育成を実施し、70名弱のマイスターを育成しました。今年度においても引き続きオムツマイスター取得推進に取り組む予定です。また、d1からの褥瘡発生報告の推奨強化と、クリティカルケア領域における褥瘡発生予防が課題と考えています。

DESIGN-R評価においてDは深さを意味しd1は持続する発赤、d2は真皮までの損傷を意味する。