整形外科では上肢・下肢・体幹の支持性・運動・感覚に関連した疾病の診療を行っています。また、当院は地域の3次救急・救命救急を担うため、骨折をはじめとする外傷・救急疾患を中心に、脊椎・脊髄疾患、関節疾患、骨軟部腫瘍などの運動器疾患に対しても専門的な治療を行っています。
常勤医5名で外来・病棟診療、手術にあたっています。外来は毎日1~2名の医師が整形外科全般の疾患を対象に診療を行っています。また、救急外科外来と連携して、救急患者にも終日対応しています。病棟は経験を積んだ専門医が中心となり、チームを組んで治療にあたっています。現在、日本整形外科学会専門医の有資格者は5名です。
患者さんの個々の病態に応じた最善の治療を心がけ、整形外科疾患全般に幅広く対応しています。
当院は急性期病院という性格上、急性期診療が終了し慢性期リハビリテーションの段階に至れば、患者支援センターを介して近隣のご希望の後方支援リハビリテーショ ン病院などへ紹介し、治療の継続していただきます。特に大腿骨近位部骨折については地域連携クリニカルパスを運用して、治療の標準化・効率化を図っています。
救命救急センターを運営し地域の3次救急を担う当院としては、骨折をはじめとする外傷や救急疾患が診療の中心となっています。最先端の知識や技術を習得し、患者さんの機能回復、早期社会復帰ができるように日々努力しています。また、整形外科全般の診療としては、脊椎・脊髄外科疾患、関節疾患、骨軟部腫瘍の診療に経験豊かな専門医を配して力を注いでいます。
脊柱管狭窄症、椎間板障害、脊柱変形や脊椎の不安定症に対して、脊髄・神経根の除圧手術や最先端のインプラントを使用した脊椎固定手術を幅広く行っています。また、早期回復・社会復帰を目指して最小侵襲の脊椎内視鏡下手術を技術認定医が行っています。
主に股関節・膝関節の変形性関節症の保存治療、手術治療を行っています。特に最近発達の著しい人工股関節・膝関節を中心に行っています。術後合併症を防ぎ、長期耐用性を獲得するために、ナビゲーションシステムを利用した人工股関節手術を早期より導入し、現在まで継続して行っております。
診断・治療が難しいことも多いですが、当院では数少ない整形外科の腫瘍専門医が診療にあたっています。また転移性骨腫瘍についても、他科との協力体制が整っており、集学的な治療を受けることができます。
骨折、筋肉・靱帯・腱損傷などの外傷性疾患(指切断、手部の重篤な外傷については手外科専門施設へ紹介することがあります)
整形外科は臨床研修の必須科目ではありませんが、日ごろ救急外科や当直で頻繁に整形外科患者さんに遭遇します。疾患は多岐にわたり、知識も十分でないことが多いため、初期研修中に是非とも選択して研修が望まれる分野です。整形外科を選択科目として選んだ際には、整形外科チームの一員として、骨折・外傷のみならず慢性疾患も幅広く勉強する機会を提供します。初期治療から検査、診断、手術治療まで、すべてのステップに参加して対応方法を学んでいただきます。ギプス固定法や手術手技などのスキルについても身につけられるように配慮しています。整形外科以外の道に進む先生にこそ、貴重な研修の機会を逃さないで欲しいと思います。将来整形外科を目指す後期研修については、卒後6年間で専門医を取得できるような研修システムが徳島大学の協力により整備されています