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生化学検査

主に血液の液体部分(血清)と尿中に含まれる成分を化学的に検査しています。約40種類の検査項目を測定していますが、その大部分の検査はこの機械で測っています。

この大活躍の機械は、多項目を同時に測定することができ、この機械のスタートボタンを押せば、15~20分で全ての検査結果が出てきます。
それなのに「検査結果が出るまで1時間ほどかかります」って言われるのはなぜでしょう?

それは血液のしくみによるものなのです。血は体の外に出ると固まることはご存知ですね。血液の固まる時間には個人差がありますが、大体10~15分かかります。血液が固まってから、液体部分と固体部分とに分ける機械(遠心分離機)に入ります。この機械で分離するのに5分間。分かれた液体部分(血清)を使うわけですが、検査の種類によって測定する機械の種類も方法も変わります。紹介した主役の機械の他にも5種類の機械を使った検査項目と、機械を使わずに私達の手で検査している項目とがあります。

この検査に使う機械ごと、検査の方法ごとに血清を分けなければいけません。これを分けてくれる機械(自動分注機)に入れるのも5分ほどかかります。その後ついに検査が始まるわけです。検査結果が出るまで1時間というのには、こうした長い道のりがあるのです。

さて、皆さんは血液検査と言われて、何を思い浮かべますか?貧血の検査?健康診断でよく耳にするのは高脂血症や糖尿病、肝機能の検査などでしょうか?
お酒を飲む方は、「γ‐GTPの値が高くなってますから、お酒を控えて下さいね。」とか、運動不足でよく食べ過ぎる人は、「コレステロールが高いので、もっと運動して下さい。」とか言われたことがありませんか?
このような生活習慣病や、内臓の機能を調べる検査は生化学検査室で行っています。9ccほどの採血で、生活習慣病の予測や、肝臓・心臓・腎臓などの内臓の機能を調べることができます。

主な検査項目は以下のとおりです。

肝臓の検査

AST(GOT)・ALT(GPT)・LDH・γーGTP・ALP・LAPLAP・コリンエステラーゼ・総ビリルビン・直接ビリルビン・ICG

腎臓の検査

UN・クレアチニン・尿酸・クレアチニンクレアランス・ALP

心臓の検査

CPK・AST(GOT)・LDH・αーHBD

膵臓の検査

アミラーゼ・膵型アミラーゼ

骨疾患の検査

ALP・カルシウム・マグネシウム・リン

筋肉の検査

CPK・クレアチン

糖尿病の検査

血糖・デキストロテスト・ヘモグロビンA1c

脂質検査

総コレステロール・HDLーコレステロール・中性脂肪・遊離脂肪酸・βーリポ蛋白

体液水分量の検査

ナトリウム・カリウム・クロール・浸透圧

炎症反応の検査

CRP

薬物検査

フェニトイン・フェノバルビタール・カーバマゼビン・バルブロ酸・デオフィリン・リチウム