診療情報センターは、病院情報システムの管理・運用に関する業務と、診療情報の管理・運用に関する業務を担っており、診療が円滑で効率的に行えるように、医療現場における安全性・利便性・効率性・保全性を維持できるように努めております。
電子カルテシステム、医事会計システム、各部門システムなど病院情報システムに関連した業務に支障がないよう、システムの管理、運用やサーバ・ネットワーク機器の管理を行っております。
診療記録(入院カルテ・外来カルテ・レントゲンフィルム)の中央管理と診療情報の適切な管理・運用を行い、集積された情報を病院経営や医療の質の向上のために有効に活用できるように、加工、分析、編集し提供しております。
近年、重要性を増しているこれらの業務は、「診療情報管理士」という専門職(資格)が担い、多くの病院で活躍しております。
日本病院会が行っている通信教育を受講し、四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)及び医療研修推進財団が行っている認定試験に合格した者を診療情報管理士といいます。また、日本病院会が指定した大学及び専門学校において全履修科目を終了した場合には、前述の認定試験受験のための資格を得ることができます。
院内がん登録とは、当院で診断・治療を行ったすべてのがん患者さんについて、その診断から治療及び予後に関する情報を集約し登録するシステムです。そして、この情報をがん診療に役立てることが主な目的です。
当院は、「がん診療連携拠点病院」の指定を受けており、指定要件のひとつに、「院内がん登録」を行う事が求められております。当院では、平成16年より「院内がん登録」を開始し、その主な業務を診療情報管理士が担っております。また、徳島県が実施している「地域がん登録」や国レベルへの情報提供も行っております。
平成15年4月から、我が国独自の診断群分類であるDPC(DiagnosisProcedureCombination)を用いた、包括支払制度が開始されております。
これは従来の診療行為ごとに計算する「出来高払い」方式と異なり、入院患者の病名をもとに手術などの医療行為の有無に応じて、厚生労働省が定めた1日あたりの診断群分類点数をもとに医療費を算出する定額支払いの会計方式です。
当院も平成18年7月からDPC対象病院に移行いたしました。診療情報管理室では、診療情報管理士がDPCデータの精度管理を行っております。また、この情報を活用し医療の質の向上に取り組んでいます。
個々の診療の記録を保管管理するだけでなく、入院診療録から主要な診断名や手術・処置情報などを抽出し、コーディングを行っております。
また、平成16年から院内がん登録業務を開始しており、より精度の高い情報収集と登録を目指しております。
そして、これらのデータを集積し、研究や医療の質の向上の指標となるよう分析、編集し提供を行っております。