血管撮影検査(血管連続撮影ともいう)とは、通常のX線検査では描出が難しい血管の走行や流れを確認し、病変部の状態や血管の狭窄などを把握する目的で行われる検査です。先にも述べたように、X線検査で描出できない血管にカテーテルという細いチューブ状のものを挿入していき、カテーテルを介して目的とする血管部位へ造影剤を流入することにより血管を描出していく検査です。
検査装置には、DSA(Digital Subtraction Angiography;ディジタルサブトラクションアンギオグラフィの略)といって、造影剤を注入前に撮影した画像と注入後に撮影した画像をコンピュータ処理により減算処理(サブトラクション処理)を行い、造影された血管のみを描出する方法と連続的に動画にて撮影する(1秒間に15~30枚程度撮影)ものが使用されます。
また現在の主流としては、血管撮影検査という診断目的だけでなく、検査結果を踏まえたうえ引き続いてさまざまな方法にて病変部の治療を目的として実施するIVR(インターベンショナル・ラジオロジー)といわれる治療方法が確立されてきています。