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ナーシングインジケーター

徳島県立三好病院看護局の理念は、『専門職としての誇りと責任を持ち思いやりのある看護を提供します』です。専門職としての看護の質を可視化するために、看護指標を作成しました。
今後、ますます項目・内容共に充実させて看護の質向上に活かしていきたいと思います。

看護職員の背景

看護職員の教育歴

現在、疾病構造の変化や少子高齢社会の進展など、医療をめぐる状況は大きく変化しています。その中で、看護師には対象者の複雑性・多様性に対応した看護ケアの提供が求められています。看護師基礎教育を経て、様々な情報と統合し判断・対応していく役割を担えるよう、人材育成を行っています。

看護師基礎教育背景の構成割合(正規職員) 2024年5月
大学 短期大学 専門学校 (3年課程) 進学コース (2・3年課程) 高校衛生 看護専攻科
人数(人) 21 4 99 40 7
構成割合(%) 12.28 2.33 57.89 23.39 4.09

(総数171人)

看護師基礎教育背景

看護職員の離職率

常勤看護職員離職率
令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度
平均職員数(人) 161 154 156 155 165
退職者数(人) 8 6 6 12 12
離職率(%) 4.96 3.8 3.8 7.74 7.27
全国平均離職率(%) 11.5 10.6 11.5 11.8
看護師離職率

離職率の算出方法

  • 常勤看護職員離職率:年間の総退職者数が平均職員数に占める割合
    • 常勤看護職員離職率=当該年度の総退職者数/当該年度の平均職員数×100
    • 平均職員数=(年度当初の在籍職員数+年度末の在籍職員数)/2

スペシャリスト数

当院では、各分野における『認定看護師』の育成を積極的に促進し、資格取得のためのサポートを行っています。

専門看護師とは

日本看護協会から、ある特定の専門看護分野において卓越した看護実践能力を有することを認められた者をいいます。

専門看護師の役割専門看護師は専門看護分野において以下の6つの役割を果たします。

・個人、家族および集団に対して卓越した看護を実践する(実践)

・看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う(相談)

・必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う(調整)

・個人、家族および集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決をはかる(倫理調整)

・看護者に対しケアを向上させるために教育的役割を果たす(教育)

・専門知識および技術の向上ならびに開発をはかるために実践の場における研究活動を行う(研究)

認定看護師とは
日本看護協会から、特定の看護の分野において、熟練した看護技術と知識を持っていると認められた看護師のことです。

認定看護師の役割認定看護師は特定の看護分野において以下の3つの役割を果たします。

・個人、家族および集団に対して、熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践する(実践)

・看護実践をとおして看護職に対し指導を行う(指導)

・看護職に対しコンサルテーションを行う(相談)

現在、がん看護専門看護師1名と8領域9名の認定看護師が在籍しています。

専門看護師や認定看護師は、各部署のリンクナースなど仲間とともに役割モデルとして活動しています。

また、専門看護師や認定看護師が連携を図り、勉強会の開催やコンサルテーション等を行い、看護の質の向上に努めています。

地域連携病院からのコンサルテーションや講義依頼もお待ちしております。

認定看護師・認定看護管理者
領域 人数
がん看護専門看護師 1人
感染管理認定看護師 1人
皮膚・排泄ケア認定看護師 1人
救急看護認定看護師 1人
がん性疼痛看護認定看護師 1人
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 1人
摂食・嚥下障害看護認定看護師 2人
精神科認定看護師 1人
在宅ケア認定看護師 1人
認定看護管理者 1人

教育・研修会等の状況

学会、研修等参加状況(出張分のみ)

当院では、職員のスキルアップのため学会や研修会への参加を積極的に支援しています。
令和5年度も、ハイブリッド型開催形式の学会や研修会が多くオンラインを活用して参加しています。現地で参加する場合は、感染対策を行いながら積極的に参加を促進しました。
WEB環境を整えオンラインでの参加にも対応しています。

学会・研修会の参加状況
令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度
研修会(人) 102 10 36 57 87
学会(人) 48 7 8 11 12
学会研修会参加状況
施設外看護研究発表者数
令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度
発表者数(人) 17 2 4 4 1
施設外看護研究発表者数

新規褥瘡発生率

高齢で、脆弱な皮膚状態の患者さんが増加していますが、多職種からなる褥瘡対策チームが中心となってケアを行っています。また、皮膚・排泄ケア認定看護師による研修会も開催され、看護師のスキルアップを図っています。

新規褥瘡発生率
令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度
新規褥瘡発生率(%) 0.06 1.2 1.32 1.43 1.22

転倒・転落インシデント・アクシデント(治療を必要とした)件数と発生率

入院中は、環境の変化により思いもしないところで転倒・転落が起こります。転倒・転落の報告を行い対応を考え、その減少に努めています。

転倒・転落インシデント・アクシデント報告件数
令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度
インシデント 270 166 190 193 239
アクシデント 7 9 15 9 8
転倒・転落インシデント・アクシデント発生率(‰)
令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度 指標:日本病院会
インシデント 5.7 3.5 4.36 4.29 4.69 2.71
アクシデント 0.14 0.19 0.34 0.2 0.16 0.7

指標の計算方法

  • 転倒・転落発生率(‰)=入院患者の転倒・転落件数/延べ入院患者数×1000
  • 千分率=‰(パーミル)とは、1000人あたり何人転倒・転落しているかを表しています。

身体拘束(抑制)の実施率

徳島県立三好病院では病院理念のもと患者さんの権利章典において「個人の人格が尊重される権利」を保障しています。そのため、身体的、精神的に弊害をもたらすおそれのある身体拘束(抑制)等は、緊急やむを得ない場合をのぞき、原則として実施しないことになっています。

認知症ケアチームや身体拘束(抑制)最小化チームが多職種で抑制最小化に向けて取り組んでいます。

身体拘束(抑制)の実施率
令和5年度 日本看護協会2023年急性期看護実態調査結果
身体拘束(抑制)実施率 11.9% 14.4%

入院患者の新規MRSA発生率

入院患者の新規MRSA発生率
令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度
院内検出件数 15 29 11 21 16
持ち込み件数 35 25 19 18 33
院内検出率(‰) 0.29 0.62 0.25 0.46 0.31
持ち込み率(‰) 0.68 0.54 0.44 0.4 0.65

千分率=‰(パーミル)とは、1000人あたり何人のMRSA発生があるかを表しています。

  • MRSAメチシリン耐性黄色ブドウ球菌

MRSAは、手を介した接触により感染が広がります。MRSAの発生状況をモニタリングすることにより、感染予防策の評価を行うことができます。当院では、感染管理認定看護師が感染予防策の徹底を指導し、職員全体で取り組んでいます。

抗がん剤の血管外漏出率

血管外漏出とは、静脈内に投与中の抗がん剤が血管外に浸潤、あるいは漏出し、周囲の組織へ広がることを言います。
当院では、がん化学療法看護認定看護師を中心にマニュアルを整備し、安全な抗がん剤の投与に努めています。万が一、血管外漏出が起きた場合でも早期に発見し適切に対応しています。

血管外漏出の件数と漏出率
令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度
血管外漏出件数 0 0 1 0 2
総治療件数 750 794 799 883 1059
漏出率(‰) 0 0 0.12 0 1.8

千分率=‰(パーミル)とは、1000人あたり何人の血管外漏出があったかを表しています。