令和6年4月に手術センターを開設しました。
当院では、がんの外科的治療、骨折や頭部外傷などの外傷の手術をはじめとする多様な手術を行っています。変形性膝関節症や脊椎疾患における高度先端医療も可能となり、当院の手術件数はコロナ禍においても増加し続けています。手術室スタッフはカテーテルによる冠動脈(心臓の筋肉に血液を送る血管)形成術や脳血管内治療などにも携わっています。包括的に業務を行うために、令和4年に常勤の麻酔科医を増員し、高いリスクのある方や高齢の方に対しても安全に手術を提供できるよう体制を整備しました。
医療の進歩に伴い、麻酔や手術の技術、機器に関しても患者さんの身体への負担が少なく、かつ安全に手術が受けられるよう発展してきました。一方、昨今では世界情勢の不安定化に伴い、製造、流通の停滞や物価高による影響が臨床の現場にも及んできています。医師の働き方改革などもあり、限られた時間の中で増加し続ける手術業務をこなすには、より効率のよい手術室運営が求められます。そこで各科医師、麻酔科医、看護師だけでなく、放射線技師、臨床工学技士、薬剤師など多職種が連携し、多角的な視点で安全に手術を提供するとともに、今後の医療のあり方を見据えて柔軟に対応するために手術センターを開設しました。
これからも皆さまが安全に、そして安心して手術を受けていただけるよう手術室運営を行い、地域医療支援病院として地域医療へのさらなる貢献を目指します。
徳島県立三好病院 手術センター長 木下 康