当院理念「地域に寄り添い愛される病院になる」
この度、徳島県立海部病院長に就任しました、影治照喜です。
当院は、昭和38年の開院以来60年以上にわたり、県南地域の拠点病院として、急性期医療や救急医療、在宅診療等、地域の皆様に寄り添う医療の提供に取り組んでまいりました。
その間、平成29年5月には当院を高台に移転し、新たにツインヘリポートや太陽光発電等の機能を整え、DMATチームや防災訓練等とあわせ、大規模災害の際に「先端災害医療拠点」としての機能を最大限発揮できるよう、日々備えを重ねています。
医師の確保・育成としては、これまで、平成19年10月に徳島大学と県が共同して当院に開設した「地域医療研究センター」において、毎年多くの医学生や研修医を受け入れ、地域医療を担う「総合診療医の育成」に取り組み、平成28年12月に締結した「海部・那賀モデル推進協定」に基づき、公立医療機関への支援や医療従事者の相互交流など、ネットワークの構築と、地域の医療の確保に取り組んできました。
さらに、新たな人材確保の取組として、令和6年度には、全国有数のサーフスポットが近くにある恵まれた環境を生かし、当院から新たなライフスタイルを提案する「サーフホスピタル海部プロジェクト」を立ち上げ、県外からの人材の呼び込みにも力を入れています。
また、当院が推進してきた訪問診療や訪問看護、在宅看取りに加え、令和7年度からは、遠方にお住まいの方を支援するため、オンライン診療機能を備えた「医療MaaS車両」で、地域に出向き、健康相談などを行う「海部・那賀ヘルスケアモビリティプロジェクト」を、全国に例がない県と町の共同運用で、展開することにしております。
依然として医療を取り巻く環境が厳しさを増す中、全国的な課題である「医師の働き方改革」を進め、地域の医療ニーズに応えるため、引き続き徳島大学病院をはじめ関係機関等と密接に連携するとともに、今後も、新たな視点と創意工夫による取組も展開し、「地域に寄り添い愛される病院」、「医療従事者にも選ばれる病院」となるよう、職員一同努力してまいります。
また当院の強みである、救急医療、災害医療、在宅医療を更に推進し、我々が全国に先駆けて導入してきた「遠隔医療」を全国のフロントランナーとして更に発展させていくつもりです。
皆様からの御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
令和7年4月
徳島県立海部病院 院長
影治 照喜